ITPC / 特定非営利活動法人 情報技術普及促進コンソーシアム
学校安全ネットワーク協議会

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 はじめに

 異常性愛者や小児性愛者による幼児誘拐・暴行・殺傷、子供同士の殺傷、いじめによる自殺など、子ども達を取り巻く環境は悪化の一途を辿っています。
 また子ども達のみならず、大人のコミュニケーション不良に端を発していると思われる事案も数多く見受けられ、更にある時はIT機器がそれを助長していることもあるでしょう。とは言え、核家族化やシングルマザー/シングルファーザーの子どもが増えている現在、それをIT機器だけのせいにするのは短絡的であり、とても効果的な解決法を見出せる議論であるとは思えません。

 このような状況の中、幼稚園児以上の子どもを持つ保護者にとって、せめて幼稚園内や学校内だけは、物理的に安全な場所であって欲しいものです。昨今は幼稚園や学校内に不審者が侵入しないよう、監視カメラの設置や授業中の校門閉鎖、さすまたの常備、警備員の配置など、いわばハードウェアの整備は徐々にではありますが進んできているようです。

 一方、ソフトウェア面はどうでしょうか?
いじめ隠し問題や、児童・生徒に対する猥褻行為、盗撮、教員の指導力不足等々、学校及び学校関係者の隠蔽体質や不適格教員による不祥事が後を絶ちません。これに、ゆとり教育に対する批判や家庭の教育力低下、子ども(や大人)のコミュニケーション能力低下などがあいまって、いまや子ども達を取り巻く教育の場にはかつてない危機が訪れているように見受けられます。

 それでは、子ども達の安全を確保する為にどうすればよいのでしょうか?
残念ながら、これだけの要素を一度に全て解決する方法は無さそうです。
然し、ひとつだけ確かなのは、いま「学校・教員・家庭・子ども・地域等」に必要なのは、相手の瑕疵を見つけ出す能力や他者を批判して自己責任を免れることではなく、関係者全員が危機感を共有し、将来に向けた改善手法を試行錯誤しながら見い出し、それを実行することである、ということです。

 そこで、私ども情報技術普及促進コンソーシアム(ITPC)は、それぞれの立場・役割・理念・慣習を乗り越え互いに協力する為の場として、産学官連携による【学校安全ネットワーク協議会】を設立し行動を開始することと致しました。

 まず【学校安全ネットワーク協議会】が最初に掲げたテーマは「幼稚園内・学校内」です。

 大切な子ども達と、その子ども達の将来を預かる学校に出来ること、しなければならないことは何か?
その第一歩として、
 ・人間として相手を思いやる心を持ち
 ・小児性愛者/異常性愛者ではなく
 ・真剣に子ども達と向き合い
 ・コミュニケーション能力を有する
といった要件を満たす教員により教育現場を構成することが重要であり、それに対する教育現場・教育関係者・保護者のご理解と継続的なご支援も不可欠です。

 いま、家庭が協力的ではない、という声を聞きます。先生が尊敬されていないとも聞きます。
それは、確たる信念や自信を持たないが故の嘆きではないですか?

 誰が悪いか?は関係ありません。
どうすれば良くなるか?これが本事業の趣旨であり切なる願いです。

 なお、本事業には多方面の協力とノウハウが必要であることから、産学官各位の協力を仰ぎながら、子ども達の保護者が「せめて幼稚園や学校は安全で良かった」と思える環境作りに寄与できればと考えております。


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